意外と返金される!過払い金請求

夫から逃げたい一心で、後先考えずに離婚。
今考えると、もっと冷静に行動すればよかったと思いますが、その当時は慰謝料や財産分与など考えることなく、ただただその場を離れることしか頭にありませんでした。
しかし、結婚退職して以来、パートでしか働いたことのなかった私は、すぐに金銭的に困ることになったのです。

離婚に反対していた実家に泣きつくわけにもいかず、幸か不幸か子供がいなかったので、とりあえず夜の仕事で生活費を稼ぐことにしました。
最初の内はそれなりにお給料をもらえていたのですが、不景気というのと、私の年齢的なものもあり、働いても働いても生活は楽になりませんでした。
その日暮らしのようなありさまで、みじめでたまりませんでした。

そんな時、短大時代の同窓会の通知が来たのです。
久々に会いたいという気持ちが湧きましたが、着ていく服もなければ、すっかり生活に疲れ果てている見た目でもあります。
そこで、「少しお金があれば…」と思ったのです。

そのとき、お客さんの中に貸金業をしている人がおり、同窓会の話をすると「貸してあげるよ」と申し出てくれたのです。
藁をもすがる思いで借り、洋服とヘアサロン、エステに行きました。
すっかり気分が明るくなり、最高に幸せでもありました。
同窓会でも友達に引けをとることなく、楽しい時間を過ごせました。

けれど、この同窓会こそが、この後の借金地獄の入り口だったとは知るよしもありませんでした。
私は同窓会で離婚したことを隠しました。
夜の仕事をしていることも当然言わす、昼間は優雅な時間を過ごす専業主婦であるかのように演じました。

すると、元同級生が「それなら、ホテルで今度ランチしようよ」と誘ってきたのです。
それからも、何度もお誘いがあり、断れずに参加することに。
当然、お給料では足りず、またお金を借りることになりました。
簡単に貸してもらえたこともあり、自制が利かなくなっていました。
その結果、借金は膨れ上がり、返済不可能になってしまったのです。

当然取り立てが来て、アパートの電話は鳴りっぱなし、お店にも督促がくるので迷惑をかける始末。
辞めるしかないという状態に追い込まれていました。
けれど、辞めれば、ますます状況は悪化します。
そう思っていると、お店の店長さんが債務整理をすすめてくれました。

債務整理という言葉は聞いたことがなかったのですが、自己破産などで借金問題を解決する方法だということでした。
店長も過去に借金をして、債務整理をしたことがあるという話でした。
よく分からなかったので、とりあえず紹介された司法書士の男性に会うことにしました。
そこで、私の借金の明細を見せると、過払い金請求ができる可能性があるといわれました。
過払い金など聞いたこともなかったのですが、これは違法な金利を取っている金融業者から、その分を返金してもらえるというものでした。

その司法書士さんの話によると、現在の利息制限法では10万円までが20%、10万円から100万円までが18%、100万円を超すと15%が上限になっているということでした。
私の場合、もう一体いくら借りているのは分からず、さらに請求されるがままに返済する状態でした。
おそらく、借金地獄に陥っている人は、みんなそんな感じだと思います。

その日を生きるのに精いっぱいだし、督促は怖いし、自分がいくら支払っているかなど冷静に確認する余裕はないでしょう。
しかし、司法書士の方は、細かく計算し、過払い金請求があると発見してくださいました。
ただ、ちょっと怪しげな貸金業者でもあり、返金に応じてくれるのかどうかが心配でした。
嫌がらせをされてしまうんじゃないかと、正直怖気づきもしました。
けれど、私は一切交渉する必要はなく、すべて司法書士さんがやってくださいました。

また、債務整理を依頼すると、その日の夕方には督促の電話がかからなくなったのです。
恥ずかしいですが、正直「ついに電話も止められたか」と思いました。
しかし、そうではなく、司法書士さんが私の借金代理となり、交渉を一切受け付けるということで、電話が止まったということを知りました。

それから、数か月後、過払い金請求の示談が成立しました。
過払い金を元金返済にあてたために、借金総額がずいぶんと減りました。
さらに、利息の免除もしてもらい、ずいぶんと楽になりました。

あとまだ返済は数十万円が残っていますが、その支払いが終わったら、夜の仕事はきっぱりとやめるつもりです。
その後は、ハローワークにアドバイスしてもらった資格取得を目指し、残りの人生をしっかり自立して生きていけるように頑張りたいと思っています。
借金問題には債務整理という方法があると知って、本当に助かりました。
もし、借金に困っている人がいれば、まずは過払い金がないかを計算してみることをおすすめします。
もしかすると、負担がずいぶんと減ることもあるかもしれません。

過払い金返還請求