企業を成功に導く社長には、非常に多くの要素が求められます。
力任せのスタンスで突き進むと、最初のうちは売上がアップしても、次第に勢いが衰えることを避けられません。
持続可能な企業を構築していくには、いくつかの心得を胸に抱いておく必要があります。
たとえば、自分とそれ以外の従業員は対等の存在だと認識しましょう。
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社長というのはあくまも役職の名称
そう言われると、明らかに自分のほうが偉いと反論する人もいます。
しかし、社長というのはあくまも役職の名称であり、人の価値を決めるための照合ではありません。
もっと分かりやすくいうと、担当する業務が上流か下流かという違いがあるだけです。
したがって、従業員と接するときは人間として尊重する必要があります。
それなのに、まるで使用人を扱うかのように命令しているケースが多いです。
この状態だと従業員との間に大きな壁ができてしまいます。
線引きが大切だという意見もありますが、現代は企業全体が一番となって挑戦するべき時代です。
トップと部下が異なる方法に向かっていては、企業のリソースが大きく分散されることになりかねません。
その状態で手強いライバル企業に勝つの困難であり、これからの競争に取り残されることになるでしょう。
したがって、従業員をリスペクトする精神を持つこと大切な心得といえます。
ワークライフバランスを大切にする
その話と関係しますが、ワークライフバランスを大切にすることもポイントです。
年功序列の風潮が色濃く存在していた時代は、多くの人が企業のために一生を捧げる覚悟を持っていました。
就職活動中の人たちにインタビューすると、将来の目標は社長と答えるケースが多かったです。
しかし、現代において自分は目指される立場にいると思ってはいけません。
インタビューされた人たちが応えるのは、プライベートの時間をしっかり持ちたいと答えるケースが増えています。
企業の売上をアップさせたいという気持ちが弱く、ましてや残業や休日出勤してまで貢献したいとも考えていません。
これは怠けたいという意味ではないので誤解しないでください。
規定の仕事はきっちりこなすけれど、その代わりにプライベートも充実させたいという意味です。
これを無視して残業や休日出勤ばかり命じたり、もっと上を目指せと説教したりするのは愚の骨頂です。
そのような考えの人物がトップにいると分かると、自分の理想とする人生を歩めないと感じ、早々にして退職してしまうかもしれません。
そうではなく、できるだけプライベートの時間を確保できるように配慮すべきです。
プライベートの時間が増えると、生産性が下がってしまうと懸念する人もいます。
働く時間が減るので、そのような感じるのは不思議なことではありません。
残業や休日出勤を避けたいという気持ちが高い集中力をもたらす
しかし実際には、これまでより生産性がアップするケースも多いのです。
なぜなら、残業や休日出勤を避けたいという気持ちが高い集中力をもたらすからです。
少しでも効率をアップしようとして、積極的に創意工夫を繰り返すようになります。
手作業で行っていた業務をプログラムで自動化するなど、革新的な変化が起こることも珍しくありません。
さらに、プライベートの時間が多いと英気を養えるので、フレッシュな状態で仕事に励みやすくなります。
このような作用によって、事業がこれまでより好調になった事例がたくさんあるのです。
また、権限を従業員に委譲することも忘れてはいけません。
自分がすべての権限を握っていると、企業の意思決定に時間がかかってしまいます。
現代のビジネスシーンはスピードが命といっても過言ではありません。
少しでも早く方針を決めて事情を展開していかないと、他の企業にシェアを奪われてしまいます。
ワンマン経営は今の時代にはマッチしていません。
自分がいなくても、各職場で最善策を決定して進められるようにしましょう。
従業員をしっかり教育しておくことも大事
このためには、従業員をしっかり教育しておくことも大事です。
各自が歯車ではなくブレーンとして働けるように、日頃から指導しておくスタンスが欠かせません。
そう言われると、職場の長である年配者にレクチャーしようと考える人もいるでしょう。
そうではなく、若手にこそ重点的に指導することが大切です。
残念ながら、年配者の多くは発想が凝り固まっています。
これからの時代を切り開くには、若者が持つ柔軟な発想が不可欠です。
年配者には、若者が大きく道を外れないようにサポートさせてください。
そうすることで、若者は失敗を恐れることなく、果敢にチャレンジできるようになります。
そして、透明性のある評価を行うことも必須であり、実績を重視して待遇を決めましょう。
若手でも貢献度の大きな働きをしたら、抜擢する形で出世させても買いません。
まとめ
そうすることでモチベーションが高まり、もっと認めてもらいたいと考えて主体性を持つようになります。
一方、成績が悪くても落胆するような素ぶりを見せないでください。
叱責するのではなく、次に向けて鼓舞するようなコーチングを行うのが理想です。
参考ページ
会社を伸ばす社長の心得と法則 | 明日香出版社